安納芋のカロリーについて
安納芋のカロリーは100gあたり142kcalとされています。生鮮食料品は品質にばらつきがあり、特に芋類の場合はデンプン質が多いので、すべての安納芋が同じというわけではありません。 ただ、甘味が強い割にはさほどカロリーが高くないと言えそうです。
安納芋はカロリーが高いのか
ご飯100gが168kcalであることを考えると、安納芋のカロリーは決して高いほうとは言えません。 なにより安納芋は甘味が強く、満腹感が得られる食品です。これだけの甘味が味わえて、この程度のカロリーで済むなら、むしろカロリーは低めと考えることもできます。 サツマイモと比較すると、サツマイモは糖度が20度、安納芋は40度で、倍も甘いということになります。サツマイモのカロリーは100g当たり132kcalです。 甘いものがどうしてもやめられないという場合、糖度の低いものを食べても他に何らかの手段で甘いものを口にしがちです。 サツマイモを食べてその糖度では満足できず、砂糖入りの食品を摂取してしまったりするより、安納芋のみで満足できるならその方が結果的にカロリーを低く抑えることができます。 サツマイモではなく安納芋を選んで食べる場合は、甘味を欲してそうしているケースが多いでしょうから、かえって余分な砂糖の摂取を抑えられ、カロリーも抑制できるということになります。 甘味を欲する人々にとっては、安納芋はカロリーが比較的低い食品ということにもなります。
安納芋の栄養
安納芋にはビタミンCやカリウム、カルシウム、それに食物繊維がたっぷりと含まれています。一食あたりに摂れる量で見ると、特にビタミンCが豊富であることがわかります。 ビタミンCは一食当たり33mg摂取するのが望ましいとされていますが、安納芋の一食分を200gとした場合、安納芋の摂取だけで58mgのビタミンCが摂れ、それだけで事足りることになります。 安納芋の一食分で、一食当たりの必要量を満たせる栄養成分は他にもたくさんあります。ビタミン類ではビタミンE、ビタミンB6、葉酸、パントテン酸などもそうです。 葉酸は特に不足しがちな成分ですから、安納芋でしっかりと摂取しておきたいものです。ミネラル類ではカリウム、銅、モリブデンがそれに該当します。 カリウムは塩分を摂り過ぎた場合に不可欠な成分です。 100%ではありませんが、ビタミンB1などは安納芋一食分で70%の必要量を満たせます。ビタミンB1も健康に欠かせない非常に大事なビタミンです。 安納芋の栄養価は食物繊維だけのようにとられがちですが、このようにたくさんの大事な成分を含んでいる食品であるわけです。
普通のサツマイモの違い
安納芋は身が鮮やかなオレンジ色で、見た目がサツマイモとはかなり違います。より食欲をそそる色で、スイーツなどにも好んで使用されているようです。 オレンジ色の色素を持つため、サツマイモよりもずっと多くのカロテンを含んでいます。 安納芋と普通のサツマイモの最大の相違点は、食感でしょう。ゆっくり時間をかけて焼くことにより、甘味が増しておいしくなり、まるでクリームのような食感になります。 サツマイモはパサパサしていますので、ねっとりとした食感がサツマイモと大きく異なります。 また、糖度もかなり違います。サツマイモにもかなりの甘味がありますが、安納芋の甘味は、ゆっくりと焼き上げることによって、その倍にもなります。 安納芋は芋の中で、一番糖度が高いとされているくらいです。このため、安納芋への需要は増していますが、サツマイモと違って大量生産ができません。 栽培や収穫後の扱いが難しいからです。鹿児島県種子島のような暖かい土地で栽培されていて、全国で栽培できるサツマイモのようにはいきません。 品種改良は進められていて、いくつもの新種が誕生していますが、大量生産には至っていないようです。