安納芋の名前の由来について
安納芋はしっとりとして甘いのが特徴です。一見、サツマイモのようにも見えますが、違いはどこにあるのでしょうか。 実はショ糖という成分がサツマイモよりも多く含まれています。そのため、安納芋はサツマイモよりさらに甘くしっとりとした食感になるのです。
さつまいもの歴史
サツマイモはアメリカ大陸、現在のメキシコやペルーあたりの中南米地域が原産地といわれています。 日本にやって来たのはいつ頃なのでしょうか。色々な古い記録から推測されるところによると、西暦1600年頃に中国の福建省から沖縄の宮古島周辺に持ち込まれたとされています。 その後、沖縄から鹿児島、長崎などを経由して日本に広がっていったと言われています。日本で初めてサツマイモの栽培に成功したのは西暦1600年代後半、現在の鹿児島県の種子島です。 沖縄でも栽培はされていたようですが、当時は琉球王国という外国でした。そのため、日本で最初の栽培地は種子島になっています。 その7年後、種子島から現在の指宿市でサツマイモの栽培が始まりました。さらに37年後には現在の東京文京区小石川周辺で青木混陽という人が栽培を始めたと言われています。 なぜ、サツマイモの栽培が日本各地に広まったかというと、食糧不足を補うのに適していた作物だったからです。 現在では全国で栽培されています。鹿児島県、茨城県、千葉県などが生産の多い地域です。一番の生産地は最初にサツマイモが持ち込まれた地、鹿児島県です。
安納芋はなんと読むのか
最近そのしっとりした食感と美味しさから、通販などでプリンやアイスなどの様々なスイーツに加工されていたり、産地直送が可能になったりしている安納芋について紹介します。 実際に通販で取り寄せをしたことがある人もいるかもしれませんし、名前をどこかで聞いたことがある人も多いであろうと思われるこの「安納芋」どのように読むのでしょうか。 答えは「あんのういも」と読みます。 安納芋はサツマイモとは違うイモなのでしょうか。本州や四国ではサツマイモに昔から慣れ親しんでいる人は多いのではないでしょうか。 あの焼き芋などに使用される、ホクホクとした食感の芋のことです。鹿児島ではサツマイモのことを琉球芋と呼ぶこともありますし、沖縄ではカライモとも呼ばれたりしています。 サツマイモだけでもこれだけの呼び名がありますので、ちょっと混乱してしまいそうです。 しかし、安納芋はサツマイモではありません。確かに安納芋の生産地はサツマイモが日本で初めて栽培されたといわれる鹿児島県の種子島で最初に栽培されていたようですが、 安納芋として品種登録されたのはサツマイモよりもずっと後のことなのです。
安納芋の名前はどのようにしてつけられたのか
では、安納芋はなぜ「あんのういも」という名前がつけられたのでしょうか。諸説は色々とあるようです。現在有力な説としては、最初に日本にやって来たのは、太平洋戦争の後といわれています。 インドネシアのスマトラ島から、現地に兵隊として行っていた人が帰国する際に種子島に持ち込んだのが始まりとされているのです。 サツマイモが日本にやって来てから300年以上経っていることを考えると、安納芋の歴史はまだ浅いことがわかります。 偶然にも安納芋の始まりはサツマイモと同じく、鹿児島県の種子島で栽培されたのですが、サツマイモよりも糖度が高いために甘く、食感もしっとりしていたことから、 その美味しさで人気が出て栽培が拡大したのです。安納芋と呼ばれる理由としては、種子島の安納地区で栽培が始まったからとされています。そのため、その地名から名前がつけられたようです。 正式に安納芋として品種登録されたのは、平成10年のことです。平成元年から鹿児島県が品種の選別を始めて現在の安納芋となりました。 元々は種子島産でしたが、現在では鹿児島県内や九州の他の県でも栽培されるようになりました。安納芋として品種登録しているのは、実際は2種類あり、安納紅と安納こがねと呼ばれています。